「セキュアな音楽など存在する訳が無い」。
米国レコード協会(RIAA)と著作権保護団体「SDMI」の著作権管理技術を破った学者チームが(過去記事),そのハッキング方法の論文を発表することが,起訴の対象とならないことの確認を求めた裁判を起こした。RIAAとSDMIは,論文発表の計画に,デジタル・ミレニアム著作権法に違反すると通告していたが,その後,いかなる法的措置をとろうとしたこともないと発言していた。
もう存在意義さえないSDMIのセキュリティなど(過去記事),もうどうだっていい気がするのだが,なぜにこんなことになっているのだろうか? まぁ体面だけで生きているような人たちのこと,大手音楽業界の恥の上塗りはみていてみっともない限りだ。
結局まともなセキュリティシステムを作れなかったSDMIなのだが,さて,夏にも始動するというミュージックネットやデュエットが採用するシステムや,MSNの行うウインドウズメディアのセキュア・システムなど,果たして本当に汎用的なセキュリティシステムなど作れるのだろうか?と訝しさだけが残る。DVDの暗号化もたった7行で失われたように(過去記事),音楽にもセキュリティなんてものを期待するほうが間違っているのかもしれない。もともと,「セキュアな音楽など存在する訳が無い」。その命題を証明するために,これから幾多の無駄が払われるのだろう(これは米国だけの話ではない。最終的には追随する頭しかない日本の業界大手もおんなじだ。
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